クラウドビッグデータサービスプロバイダーに求めるもの

クラウドビッグデータサービスプロバイダーに求めるもの
管理者と開発者チームがクラウド上で作業するビジネステクノロジーストレージクラウドコンピューティングサービスのコンセプト
画像: apinan/Adobe Stock

ERP (エンタープライズ リソース プランニング) などのミッション クリティカルなアプリケーションの実行に特化したクラウドや、金融や物流などの特定の業界分野にサービスを提供することを専門とする SaaS (Software as a Service) プロバイダー クラウドがあります。

同様に、構造化データ、非構造化データ、半構造化データを組み合わせた大規模なデータセットを管理する場合には、ビッグデータに特化したクラウドがあります。

ビッグデータを管理するクラウドは、大量のストレージと処理能力を迅速に拡張する能力を備えています。クラウドは、様々な形式のデータを取り込み、データに対してアルゴリズム的な演算を実行するように設計されたビッグデータ技術を活用することができます。

一部のクラウドは、企業が自社のビッグデータ運用に必要なすべてのインフラストラクチャとツールを提供する、インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(IaaS)の提供に優れています。また、クラウド・ビッグデータ・サービス・プロバイダーの中には、コンサルティングや専門知識の提供に加え、アウトソーシングスタッフも提供するところもあります。

したがって、企業がビッグデータ クラウド プロバイダーを探すときに、どのような選択アプローチと基準を考慮すべきかを判断するのは難しい場合があります。

参照: Microsoft Power Platform: 知っておくべきこと (無料 PDF) (TechRepublic)

1. ビッグデータ処理のニーズを理解する

ビッグデータ クラウド サービス プロバイダーを探す前に、まず自分の組織がこの範囲のどこに当てはまるかを理解する必要があります。

ビッグデータ戦略の導入がかなり進んでいる大企業があります。彼らは社内に専門知識を持つ人材を擁し、ビッグデータのモデリングと分析を既に成功裏に導入しています。

ビッグデータクラウドサービスへの関心は、データセンターへの高額な設備投資を避け、必要に応じてインフラをスケールアウトしたいという単純な理由からかもしれません。このような状況では、企業はストレージと処理インフラをオンデマンドでスケールアウトできるクラウド・ビッグデータサービスプロバイダーを求める可能性が高いでしょう。

一方、社内にビッグデータに関する専門知識やリソースが不足しているものの、ビッグデータ処理を必要とする企業もあります。こうした企業は、インフラストラクチャだけでなく、コンサルティング、データ管理、さらにはビッグデータアプリケーションの開発・保守といったアドオンサービスも提供してくれるビッグデータクラウドプロバイダーを探す傾向があります。

これら 2 つの極端な例の間には、自社管理型とプロバイダー管理型のビッグ データ サービスの両方を組み合わせたいと考えている企業が存在します。

2. 既存のITインフラストラクチャと互換性のあるビッグデータサービスプロバイダーと提携する

すでに特定のプラットフォームでビッグ データ アプリケーションを実行している場合は、そのプラットフォームもサポートしているビッグ データ クラウド サービス プロバイダーを見つけることが重要です。

さらに、社内でビッグ データに適用する一連のセキュリティおよびガバナンス標準がある場合は、同じレベルのガバナンスとセキュリティに加えて、それらのガバナンスおよびセキュリティ標準に影響を与える可能性のあるクラウド内のユーティリティとツールを提供できるビッグ データ クラウド サービス プロバイダーを見つけることが重要です。

3. クラウドプロバイダーのツールとリソースを確認する

クラウドプロバイダーは、クラウド上でのビッグデータ運用を管理するために、スタッフが簡単に習得して使用できる堅牢なツールとユーティリティを提供していますか? また、ビッグデータに関する専門知識が不足している企業の場合、ビッグデータクラウドプロバイダーは、お客様の仕様に基づいてビッグデータを管理できるコンサルティングおよびアウトソーシングスタッフを擁していますか?

4. ネットワークを忘れない

ビッグデータクラウドプロバイダーと自社データセンター間の信頼性の高いデータ通信コストは、決して安くはありません。ビッグデータサービスプロバイダーがお客様の地域内に施設を持っていると、より効果的です。より地域密着型のクラウド施設は、コスト削減だけでなく、サービス中断の可能性も軽減します。

5. ビッグデータ クラウド サービス プロバイダーはコストに関して協力してくれますか?

最近の Pepperdata の調査では、企業の 3 分の 1 以上が標準サービスのクラウド予算を最大 40% 超過していることが明らかになりました。

ビッグデータクラウドの世界では、コスト履歴がほとんどないため、処理と保存にかかるコストの算出はさらに困難です。アプリケーションがどれだけのビッグデータを取り込んだり処理したりするのか、あるいはそのデータの保存にどれだけの費用がかかるのか、わからないかもしれません。

最後に

ビッグデータ・クラウドサービスを求める企業にとって朗報なのは、幅広いビッグデータサービスを提供できる成熟したクラウドプロバイダーが数多く存在することです。Amazon AWS、Microsoft Azure、Google、IBMなどがその例です。

会社の現在および将来のビッグデータ要件を理解したら、IT の方向性に最も合致するベンダーを探すことができます。

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