意思決定ツリーを使って従属リスクの影響を確認する - TechRepublic

意思決定ツリーを使って従属リスクの影響を確認する - TechRepublic

プロジェクトで直面するリスクのほとんどは、
他のリスクとは独立しています。これらの種類のリスクは、特定しやすく、管理も容易です。
しかし、リスクが相互に関連している場合もあります。つまり、
あるリスクは、別のリスク管理の結果として行われた行動の結果としてのみ発生する可能性があります
。そこで活用されるのが意思決定ツリーです。意思決定ツリーとは、
一連の関連するリスクに関連する全体的なリスクを判断するための手法です

例えば、プロジェクトで
大量の機器を発注する必要があるとします。主要な
ハードウェアサプライヤーが、大量発注に必要な機器をタイムリーに供給できないリスクが20%あるとします
。これはリスクAに該当します。リスク対応計画の一環として
、別のベンダーに連絡を取り、
急な注文にも対応してもらえるか確認することにしました。通常、そのベンダーは機器を
在庫しています。しかし、ストライキの可能性により、そのベンダーの工場に混乱が生じる可能性も25%あることがわかりました
。これはリスク
Bです。

2つのリスクがどのように関連しているかお分かりいただけたでしょうか?リスクAはプロジェクトの主要なリスクです。リスクAを適切に管理できれば、 2番目のベンダーと協力する理由
はなくなり、リスクBが プロジェクトに持ち込まれることはありません。しかし、リスクAが現実のものとなった場合、リスク計画では 2つ目のリスクBに対処する必要があります。


もちろん、本当に知りたいのは、
リスクAが実現する確率(主要ベンダーが
注文全体を履行できない)です。そしてリスクBも発生する可能性があります
(バックアップベンダーがストライキを起こす)。これは
お客様にとって最悪のシナリオです。総リスクは、個々のリスクを掛け合わせることで計算されます。
リスクAが発生する確率は20%、リスクBが発生する確率は25%なので、
両方のリスクが発生する確率は5%(0.20 × 0.25)です。 

リスクツリーは財務的な影響を予測するのにも使えます。 もう少し複雑な、
一般的な意思決定ツリーを見てみましょう。

図A

この意思決定ツリーには、リスクAとリスクBの2つが示されています。リスクAには2つの
結果があります。結果1は20%の確率で発生し、結果2は80%の確率で
発生します。リスクAの金銭的価値は10,000ドルです。結果Aが発生した場合、2つ目の
リスクBが発生し、1.1、1.2、1.3の3つの結果が考えられます
。リスクBの金銭的価値は30,000ドルです。この意思決定ツリーを使用すると、
様々な結果の財務リスクは以下のようになります。

  • 結果
    1.1の財務リスクは9,500ドル(10,000ドル×0.2)+(30,000ドル×0.25)である。
  • 結果
    1.2の財務リスクは23,000ドル(10,000ドル×0.2)+(30,000ドル×0.70)である。 
  • 結果
    1.3 には、3,500 ドル (10,000 ドル * .2) + (30,000 ドル * .05) の財務リスクがあります。
  • 結果
    2の財務リスクは8,000ドル(10,000ドル×0.8)です。

これは、可能であれば結果1.3の達成を目指すべきだということを示しています
。これは財務リスクの影響が最も小さいものです。結果1.3を達成できないと思う場合
(達成できる可能性はわずか1%(.2 * .05)です)、
結果2を目指すべきです。結果2を達成できる可能性は80%です。

このプロセスは複雑になる可能性があるとお分かりいただけるでしょう。
幸いなことに、プロジェクトにおけるリスクのほとんどは互いに独立しています。しかし、
あるリスクが別の依存リスク(場合によってはさらに依存リスク)につながることが判明した場合
、意思決定ツリーは各リスクの組み合わせの確率
と影響を判断するのに役立ちます。

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