
macOSには、ファイルを圧縮するためのターミナルコマンドが多数用意されています。これにより、ディスク容量の解放、ストレージ容量の節約、メールの添付ファイルサイズの縮小など、様々なメリットが得られます。macOSのアプリケーションフォルダ内のユーティリティサブディレクトリにあるターミナルを開くだけで、bzip2とzipという2つの人気コマンドを利用できます。
以下の例では、Product Shot.jpegという10.1MBのファイルを圧縮すると仮定します。また、このファイルはDocumentsサブディレクトリ内のMarketingサブディレクトリに格納されているものとします。テストのため、同じMarketingサブディレクトリ内に27.2MBの追加ファイルも含め、ドキュメント、スプレッドシート、写真、PDFなど、より多様なファイル形式で圧縮をテストしました。
まず、ターミナルを開きます。(注:ターミナルを頻繁に使用する場合、またはもっと頻繁に使用したい場合は、ターミナルアイコンを Mac の Dock に配置します。) ターミナルを開いたら、「cd documents/marketing」と入力して、 Documents ディレクトリの Marketing サブディレクトリに移動します。
参照:調査:企業におけるAppleの役割拡大(Tech Pro Research)
macOSファイル圧縮コマンドbzip2の使い方
bzip2 (1990 年代半ばに登場し、発明者の Michael Burrows と David Wheeler にちなんで名付けられた圧縮アルゴリズムを使用) を使用してファイルを圧縮するには、ターミナルを開いて次のコマンドを入力します。
bzip2 "Product Shot.jpeg"
macOSはファイルを圧縮し、新しいファイルを作成します。この場合、bzip2はProduct Shot.jpeg.bz2という新しいファイルを作成します。bzip2コマンドはその後、元のファイルを削除することに注意してください。
テスト写真では、bzip2 による圧縮効果は顕著ではありませんでした。圧縮後のファイルは 9.8MB と、元の 10.1MB からわずかに小さくなっただけでした。しかし、同じコマンドを Apple Keynote のプレゼンテーションで実行したところ、圧縮後のファイルサイズは 27.8MB から 9.1MB へと大幅に減少しました。
macOSターミナルを使ってbzip2ファイルを解凍するには、bunzip2コマンドを使用します。例えば、テスト用の写真ファイルを解凍するには、次のコマンドを入力します。
bunzip2 "Product Shot.jpeg.bz2"
macOSはコマンドを処理し、解凍されたファイルを復元します。bunzip2コマンドは、その過程で圧縮ファイル(この場合はProduct Shot.jpeg.bz2)も削除します。
参照:Appleの最初の従業員:ビル・フェルナンデスの驚くべき冒険(TechRepublic)
macOSのファイル圧縮コマンド「zip」の使い方
1980年代後半に登場し、現在ではWindowsでよく使われるzip形式も、macOSでネイティブサポートされています。zipコマンドは、ファイル圧縮に最も頻繁に使用されるコマンドの一つです。また、複数のファイルを含むフォルダの圧縮もサポートしています。
次のコマンドは、前述のテスト マーケティング ディレクトリ全体を圧縮します。
zip Marketing.zip Marketing
コマンドのzip Marketing.zip部分は、生成されるアーカイブファイルの名前を指定します。残りのMarketingステートメントは、圧縮するディレクトリを指定します。
Marketing ディレクトリ内の Product Shot.jpeg など、Photo.zip というタイトルの新しい圧縮アーカイブ内の 1 つのファイルを zip 形式で圧縮するには、次のコマンドを入力します。
zip Photo.zip "Product Shot.jpeg"
bzip2 を含む多くの圧縮コマンドとは異なり、zip コマンドは新しい圧縮アーカイブを作成する際に元のファイル(または複数のファイル)を削除しません。そのため、ディスク容量を削減したり、冗長性を排除したりしたい場合は、不要になった元のファイルを手動で削除する必要があります。アーカイブを再度確認し、必要なファイルがパッケージ内に含まれていることを確認してください。
10.1MBの写真はzip圧縮でわずかに圧縮され、アーカイブサイズは9.9MBになりました。2つ目のテストでは、27.2MBの写真、スプレッドシート、ドキュメント、PDFファイルを含むディレクトリで実行し、圧縮率が大幅に向上し、アーカイブサイズはわずか16.1MBになりました。前述の27.8MBのApple Keynoteプレゼンテーションテストファイルを使用した場合、zip圧縮によってアーカイブファイルは10.4MBに圧縮されました。
macOSのターミナルを使ってzipファイルを解凍するには、unzipコマンドを使用します。先ほどのテスト写真の場合、対応するコマンドは以下のようになります。
unzip Photo.zip
zipコマンドはその後アーカイブを解凍します。アーカイブ内の個々のファイルは、アーカイブが存在していたディレクトリ内に配置されます。